湯澤 英俊

飯田市 結いターン移住定住推進課係長

MASTERプロフィール

長野県生まれ。大学卒業後、プラモデルメーカーを経て飯田市役所に入庁。企業誘致や大学連携、シティブランディングなどの業務に従事し現職。
前職で全国各地に出張するなかで、地域の温かさや各地の魅力を体感し、自身も地域に根ざして地元を盛り上げたいという思いが強まる。2002年、高校時代を過ごした飯田市に戻ることを決意し、飯田市役所に入庁。人と人、人と地域の結び目となり、仕事や住まい、暮らしなどのあらゆる相談に対して、お互いの価値観を認め合う場や役割を担い合う機会を提供することで、自分がそこにいて良いんだという肯定感や「帰ってきた」と思える居場所づくりに取り組み、2014年に市民団体「南信州次世代会議」を立ち上げる。女性100人会議やサブスク型コワーキングスペースの実践、認知症カフェ、ふれあい食堂、サバ塾、ブロックチェーン研究会等の数々のプロジェクトを立ち上げる。多くの個性的な仲間と多様な視点で今ある資源を再構築してごちゃまぜにすることで新しい価値を生み出す取組を通して、コミュニティづくりや場づくりの面白さに目覚める。
主な実績としては、工業用地の整備と合わせてファクトリーパーク構想を進め、地権者と共に営業活動を進めた企業誘致により、3年で7件の誘致を実現。また、この過程で、土地の所有と使用を分けた新しい賃貸借の仕組みを導入し、事業者と地域をつなげる取組を加速させた。
また、インバウンド観光客の獲得に向けて、大阪から関空を経由して有馬温泉を訪れ、東京へ向かう既存の『ゴールデンルート』に対抗して、飯田市を含む内陸部に誘導する『プラチナルート』づくりの案を練った。もともと農家民泊の先進地であった飯田市だが、ロンドンビジネススクールやフランスのビジネススクール・INSEADで行われている日本の観光旅行を、飯田市に呼び込んだ。世界中から集まった学生たちをターゲットに、飯田市への新たな観光ルート開拓に取り組んだ。
さらに、6年前に新たに移住定住推進のセクションの立ち上げに伴い、結いターン移住定住推進課へ異動。移住定住推進と関係人口創出の取組を加速させ、2023年には、住みたい田舎ベストランキングで総合日本一に。
これまでの活動から、関係人口の創出と人材育成の親和性が高いことに気付き、2024年からは、関係人口創出と地域人材育成を合わせたスクール関連事業に注力している。現在、「里山LIFEアカデミー」と「エアビースクール」、「やまとくらすセミナー」、「高校生の起業体験プログラム」を遂行中。
また、その他にも市内の天龍峡地域の有志と新潟の山古志地域と連携し、自らもファウンダーとなって地域NFTの発行にも着手。NFTを購入した人がデジタル村民として地域に関わり、町を訪れた際には改修した空き家に宿泊できるような仕組みづくりを目指している。