福島浜通り関係ラボ 〜福島県浜通りの原発被災エリアを舞台に、関係人口のデザインを学ぶプログラム〈第0期〉

地域と旅人・ソトモノの「関係」をデザインするプログラム「福島浜通り関係ラボ」、始動！

関係人口。全国で少子高齢化・人口減少が進む中、定住する移住者だけでなく、より多様な人々が地域活性化に関わるようになってきていること、そして今後さらにそうした方たちが増えていく期待を込めて、この数年、このキーワードをよく耳にするようになりました。

では地域にとって、旅人のように外から地域に関わる人々にとっての、幸せな関係人口のつくり方とは、どんなかたちでしょうか？

全国でもおそらくもっとも切実に関係人口を求めている地域である福島県浜通りエリアを舞台に、SAGOJOが地域に関わる中で向き合ってきたこんな「問い」を胸に、じっさいに関係人口を生み出すことのできる企画を考え、実現のために取り組んでいくプロジェクト。
それが今回のSAGOJOスクール「福島浜通り関係ラボ」です。

第0期として期間限定で実施する今回のプロジェクト期間は、2023年1月から2023年2月末までのおよそ2ヶ月間。今回は、パートナー企業として、地域の課題を継続的に解決できるモデルを地域と共創することに取り組んでいるKDDI株式会社の協力も得て、すすめていきます。

東日本大震災の原発事故により、街に住めない時間が長くなり、急激な人口減少にさらされた浜通りエリアを訪れ、学び、地域で実現する企画を考えるアイデアソンツアーと、そこで生まれた企画を実装に向けてブラッシュアップし、成果発表するアフターミートアップを含むプログラムです。

地域を実際に訪れ、関わりながら、関係人口の意味やそれを実現させるにあたって大切な考え方を参加者同士で学びながら、地域で価値を生み出すことを目指すのが「福島浜通り関係ラボ」。皆様のご参加をお待ちしています！

単発ツアーで終わらせない、地域で実現するプロジェクトを生み出す「福島浜通り関係ラボ」

アイデアソンツアーを経て、最初に地域で実現する企画を決定。全国の地方創生に取り組んできたSAGOJOスタッフも加わって、一緒に地域への実装に取り組みます。

残念ながら今回選ばれなかった他の企画についても、地域で実装するにあたっての課題をフィードバックさせていただきます。

その後の期間では、その課題をいかに乗り越え実現するか、自らのチームの企画をブラッシュアップするか、実装することになった企画にお手伝いとして加わるか、2月末のオンラインアフターミートアップ（成果発表会）のみでの参加にするかを選ぶことができます。

テーマは2種類。関心のある「関係」の作り方を選んで参加しよう

SAGOJOが浜通りエリアの地域活性化に関わるようになったのは「とみおかアンバサダー」でスパークリング日本酒「萌の躑躅」開発のお手伝いをした2019年。

それから4年間、プロジェクトは少しずつ変わりながらも関わるなかで、こんな地域の課題がみえてきました。

• 地域の担い手不足
• 風評被害の固着（地域のイメージが改善される機会がない）
• 「住めなかった期間」が長期にわたったことにより、希薄になった地域コミュニティ
• 地域住民の「学びの機会」不足

これらの課題に対して、今回は2ヶ月という限られた期間のなかで地域とソトモノの関係をデザインしていくため、2つのテーマから、関心のあるテーマを選んでお申し込みください。オリエンテーション＆キックオフイベントを経て、2〜4人ずつのチームを決定。チームでアイデアソンツアーに参加いただきます。

テーマA：地域住民も旅人もよろこぶTENJIKU（または体験プログラム）を作り、継続的に関係人口を創出！

TENJIKUは、SAGOJOが提供する、旅人が地域の拠点に無料で宿泊しながら、地域課題を解決する「ミッション」に取り組むことで、“地域の仲間” になれるプログラムです。地域の関係人口・担い手が足りないという地域課題に対しては、TENJIKUをつくることで、持続的に地域の関係人口が生まれる状態をつくることができます。（現在、リニューアル中のTENJIKUのコンセプト詳細はこちら）

ただし、この4年間で、TENJIKUをスタートするには、浜通り特有の課題をクリアする必要があることも見えてきました。

参加者のみなさんには、モニターツアーで地域事業者のニーズを調査し、「どこに、どんなコンセプトのTENJIKUをつくるのか」「実現にあたっての課題をどのように乗り越えるのか」を考え、浜通りのTENJIKUをデザインしていただきます。

※チームの議論の結果、TENJIKU以外での関係人口創出の仕組みがよさそう、という話になれば、考える企画はTENJIKUにこだわる必要はありません。自由な発想大歓迎！

テーマB：地域が求める学びのプログラムを、旅人の力で実現！

もう1つのテーマは「地域の方の学び」の機会の創出。
地域の方にどんな学びのニーズがあるのかを事前＆現地で調査していただいた上で、ソトモノが地域で学びを提供するプログラムを創出します。

たとえば、地域事業者向けのSNSやライター講座、健康づくりのワークショップ、シニア向けのスマホ講座など。
地域を元気にする体験プログラムを自由に考えてみましょう！

地域をみて、人とふれあう現地導入＆アイデアソンツアーとその後

現地を実際に見て、現地の方のお話を聞きながら、どんな企画を実現するか、考え、具体化する機会が、1/14（土）-15（日） 1泊2日のアイデアソンツアーです。

しかし東日本大震災の爪痕・原発事故の影響が未だに残るため、はじめて訪れると、ショックを受ける方も多いのがこのエリア。

ツアーを単なるインプットの機会に終わらせず、地域で実現する企画を生み出す機会とするため、はじめて訪れる方向けに前日の1/13（金）を「0日目」として、地域を学ぶ機会に設定しました。

1/14（土）-15（日）でも視察や地域の方から話を聴ける機会がありますが、企画を考え、アウトプットする時間をしっかりとるため、浜通りエリアがはじめての方は、ぜひ13日からご参加ください。

アイデアソンツアーでは、「旅 × シゴト」「旅 × 学び」といった切り口で、全国で様々なプロジェクトに取り組み、関係人口を創出してきたSAGOJOのスタッフ、パートナー企業のKDDI株式会社がメンターとして伴走します。

そして、アイデアソンで有力企画として選ばれた企画は、SAGOJOとKDDIが地域で実現するため、責任を持って一緒に取り組みます。参加者の皆様は、ご自身のリソースやモチベーションに応じて、その企画をお手伝いいただくもよし、ご自身のチームで考えた企画をブラッシュアップさせるもよし、2/末のオンラインアフターミートアップ（成果発表会）を楽しみに待っていただくかたちでも大丈夫です。

地域活性化のプロセスを学べる「福島浜通り関係ラボ」、熱意ある方のご参加をお待ちしています

これまで、たくさんの地域活性化プロジェクトに取り組んできたSAGOJOですが、どんな地域でも、持続的に地域に価値をもたらす成果を生み出すことは、一朝一夕には困難です。

「福島浜通り関係ラボ」は、地域とソトモノ・旅人の関係を考え、プロジェクトを生み出し、そして自らも地域に継続的に関われる新しいコミュニティ。福島県浜通りを舞台に、地域活性化のプロセスに継続的に関わり、学びたい方のご参加、お待ちしています！